ガシエフがWBA王座を継承:ウシク離脱で新たなヘビー級王者に
ロシアのヘビー級ボクサー、ムラト・ガシエフがWBA世界王者に就任。アレクサンダー・ウシクの王座返上により、無敗でタイトルを獲得した形となった。

ムラト・ガシエフは、アレクサンダー・ウシクが王座を返上したことで、2025年9月12日にWBA世界ヘビー級王者に認定された。ガシエフは2023年以降試合を行っていないが、ウシクに次ぐWBAランキング2位であったため、自動的に王座を継承した。ウシクはブリッジャー級に転向し、ヘビー級の王座を放棄した。これは、プロボクシングの近代史において、試合をせずにタイトルを獲得した初のケースとなった。 WBAは、ガシエフが同階級のタイトル防衛戦の唯一の候補者であると判断し、この決定を下した。ロシアボクシング連盟のウマル・クレムレフ会長は「ロシアボクシングにとって公平な結果」と評価したが、元ヘビー級王者のウラジミール・クリチコは「リング上で獲得していないタイトルは空虚」と指摘した。 この決定は、ボクシング界のレジティマシー(正当 性)に関するシステム的な危機を浮き彫りにしており、タイトルの価値が低下しているとの批判もある。一方で、WBAはガシエフに1年以内のタイトル防衛戦を義務付けており、元王者のアンソニー・ジョシュアとの対戦が有力視されている。この一戦は2026年の第1四半期に実現する可能性があり、もし交渉が決裂すれば、WBAはランキング上位5位の挑戦者との防衛戦を指名する権利を有する。 ガシエフの2年間のブランクは、タイトルの価値を低下させるリスクを孕んでおり、彼の初戦の結果がWBAの信頼性を左右することになる。












