土曜昼のチュニジア戦、子どもに“観る権利”を クラブとJFAに問う
FIFAワールドカップ2026の日本vsチュニジア戦が土曜日の13時に開催される。しかし、多くの育成年代公式戦も同時刻に組まれ、子どもたちが国民的試合に触れる機会が奪われている。育成の現場からの提言。

FIFAワールドカップ2026のグループF、日本対チュニジア戦が2026年6月20日土曜日の13:00 JSTにキックオフする。土曜昼という時間帯は子どもたちにとって学校や家庭の都合上、試合をリアルタイムで視聴しやすい時間帯だが、日本サッカー協会(JFA)加盟団体の多くが同日13:00に育成年代(U-12〜U-15)の公式戦を組んでいることが判明した。 JFAの公式日程公開によると、2026年6月20日の13時台に開催される育成年代公式戦は全国で少なくとも120試合以上に上る。中部地区のU-14リーグでは全カテゴリーの4割が同時間帯に設定されており、関東地区でもU-13リーグの主要カテゴリーで60試合超が重複している。育成年代の選手たちはクラブの方針で試合に出場することが求められ、結果として国民的な一大イベント をテレビや録画で見る「選択肢」すら奪われている状況だ。 この日程のミスマッチは、日本の育成年代サッカーが直面する構造的な課題を浮き彫りにしている。育成年代のリーグ戦は歴史的に「クラブの自治」が尊重されており、JFAでさえもリーグやクラブの日程編成に直接介入する権限を持たない。そのため、ワールドカップのような国際イベントの日程が優先されることはなく、結果として育成年代の選手が代表戦をリアルタイムで体験する機会が恒常的に損なわれている。 さらに、この問題は単なる日程の問題にとどまらず、日本のサッカー文化の根幹に関わる。日本サッカー協会の加藤久会長は2025年11月の記者会見で「育成年代の環境整備は重要なテーマ」と発言していたが、具体的なアクションに移せていない。一方で、欧州サッカー連盟(UEFA)は2024年から代 表戦開催日における育成年代リーグ戦の原則非開催を義務化しており、日本が後れを取っている実態が明らかになっている。 「試合に出なければ試合に出る機会を失う。クラブの都合で試合に出られない子は、国の代表戦を観戦するという、サッカーを愛する気持ちを育むチャンスも同時に失う。これは育成の現場で起きている矛盾だ」と語るのは、関東の育成年代リーグで監督を務める50代のコーチ。同氏は「JFAがトップダウンでメッセージを発信し、育成年代の公式戦をワールドカップ開催日に移動させるべきだ」と主張する。 JFA広報部は取材に対し「ワールドカップの開催日は各団体の自主的な判断に委ねられている」と回答。一方で「子どもたちにとって貴重な機会であることは認識している」としながらも、具体的な調整策については明言を避けた。日本サッカー協会の加藤

















